令和2年度事業報告書
1 事業の成果
コロナ禍の中、事業推進には制約が大きかったが、オンラインの活用などできる範囲で事業推進を図った。
(1) 埼玉県の外来動植物の状況・対策把握と情報共有
令和2年度には、県関与が終了した後にも動植物の市民調査を継続していきたいと考え、団体外の人にも呼びかけて外来植物の開花時期を市民調査として実施した。また、クビアカツヤカミキリが蔓延する現状を踏まえ、3年前に続きクビアカツヤカミキリをテーマに、参加者70名を得てオンラインで第7回生きものフォーラムを開催した。(テーマ:クビアカツヤカミキリ~その後の蔓延と対策~)
また、元年度に「外来植物ポケットブック増補第3版」を発行したので、求めに応じ随時提供した。
(2)自らモデルとなるべく外来植物の除去活動の実践
当団体では、生物多様性保全活動を普及させていくための事業の一つとして「外来種など生物多様性
に影響を与える動植物の除去活動」に取り組むこととしている。
今年度は、平成26年から着手した原市沼川に繁殖しているオオフサモ(特定外来生物)の除去対策(モニタリング)を引き続き実施した。モニタリングの結果、繁茂が見当たらないので除去活動は休止している。
また、平成29年2月に作成した 「オオフサモ除去実践活動報告書」を随時、関係者などへ提供し、普及啓発に努めている。
(3) 狭山丘陵のさいたま緑の森博物館における森林整備活動及び自然環境の普及啓発
県民の貴重な財産である狭山丘陵の里山林保全及び自然環境保全の普及啓発を図るため、さいたま緑の森博物館の当団体管理地0.9haのフィールドにおいて二次林の整備活動を4回(2回はコロナ対策の緊急事態宣言等のため中止)実施した。
(4) 環境保全活動に取り組む他の団体との情報交換及び交流
当団体では、環境保全とりわけ生物多様性保全事業を展開するためには、多くの方々との交流及び連携が不可欠であると考えている。今年度はコロナ禍の中、直接交流することは極めて難しかったが、「第7回いきものフォーラム」や第2回サイエンスカフェを通じて外部の参加者との交流を行った。
特に市民調査は、初の実施となったが、メーリングリストを活用して外部の団体との交流にもつながっている。
また、団体の活動を社会に知っていただくため、ホームページ、フェイスブックを運営した。市民調査のメーリングリストも運用している。
さらに団体の広報誌「いろいろ生きもの通信第8号」を11月に発行し、関係機関などに広く配布した。
引き続きこうした手段を通じて、環境保全活動を行っている個人・団体との交流や連携、調査研究、情報提供をさらに進めていくこととしたい。
(主な実施状況)
令和2年11月 「いろいろ生きもの通信第8号」を発行
令和2年12月11日 サイエンスカフェをWEBで開催(参加者40名)
(テーマ:レッドリストは種の多様性保全に貢献しているか?)
令和3年2月6日「第7回いきものフォーラム」WEBで開催(参加者70名)
2 事業の実施に関する事項 (令和2年4月1日~令和3年3月31日)
(1)特定非営利活動に係る事業
定款の 事業名 |
事業内容 |
実施日時 |
実施場所 |
従事者の人数 |
受益対象者の範囲及び人数 |
支出額 (千円) |
|
希少な動植物の保全活動 |
生きものモニタリング調査実施 |
通年 |
県内 |
のべ40人 |
会員 |
45人 |
- |
外来種など生物多様性に影響を与える動植物の駆除活動 |
原市沼川の外来植物オオフサモのモニタリング |
随時モニタリング |
上尾市・原市沼川 |
のべ 12人 |
会員
|
のべ 12人 |
- |
森林などの生態系の保全活動 |
狭山丘陵の里山保全ボランティア |
5/31,9/27, 11/29,3/28 |
入間市(緑の森博物館内管理地) |
のべ 16人 |
会員 参加希望者 |
のべ 16人 |
-
|
環境保全に係る普及啓発及び相談助言 |
第7回生きものフォーラム開催 |
2/6 |
オンライン 開催 |
10人 |
会員・参加希望者 |
70人 |
72 |
ホームページの運営 |
通年 |
- |
1人 |
|
- |
- |
|
団体広報誌の発行 |
8号:11月,
|
- |
10人 |
会員,行政,他団体 |
300人 |
16 |
|
第2回サイエンスカフェ開催 |
12/11 |
オンライン 開催 |
10人 |
会員,行政,他団体 |
40人 |
21 |
|
環境保全活動を行う個人・団体の支援並びに交流及び連携の促進- |
他団体との情報交換会 |
12/11,2/6 |
オンライン (再掲) |
35人 |
会員 他団体会員 |
のべ 110人 |
- |
見学会 |
コロナで開催できず |
|
|
|
|
|
|
環境保全活動の指導者育成 |
里山保全ボランティア活動を活用した指導者育成 |
コロナなどで開催できず |
|
|
|
|
|
環境保全に係る調査研究及び情報提供 |
市民生きものモニタリング調査実施 |
通年 |
県内 |
のべ30人 |
会員・希望者 |
45人 |
- (再掲) |
自然環境調査の実施(RDB調査支援) |
通年 |
県内 |
のべ15人 |
会員 |
のべ15 人 |
- |
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